こんな疑問にお答えしつつ、今回の記事ではフェデラーとナダルについて比較していこうと思います。
テニス界の神と神、フェデラーとナダル。
今回は彼らの特徴や強みを踏まえつつ結局どっちが強いのか述べていきたいと思います。
結論から述べてしまうとフェデラーとナダルでは戦績やそのプレースタイルからナダルの方が強いと思っています。
しかし2017年からフェデラーが進化を遂げて対ナダル戦での弱点を克服し始めた、というのが正しいでしょう。
これからフェデラーとナダルに関して深掘りしようと思いますので、ぜひ参考にしてください。
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【【【 】】】Contents
ロジャーフェデラーの基本情報と特徴
まずはフェデラーから。
言わずと知れたテニス界のレジェンド。フットワーク・メンタル・戦術など全てにおいてトップで、全世界にファンを持っています。
そんなフェデラーのプレースタイルは高速テニス。
フォアハンドは薄グリで(全盛期の2003~2006くらいまでは厚かった)、軌道が低くフラット系の球でかなりラリーのテンポが速いのが特徴的です。
2012~2015あたりは不調と言われ「引退か?」と噂され始めましたが、2017年に完全なるカムバックを遂げます。 2017年からはナダルに弱点として狙われていたバックハンドが進化し、高い打点からでも打ち込めるようになりました。 またのちに詳しく説明しますね。
フェデラーにはプレーに華があり
- 美しいフォーム
- 華麗なサーブ&ボレー
- また抜きなどのスーパーショットを量産
あたかも難しい事を当たり前のように決めていきます。良い意味で彼の技術は参考になりません、、、
ちなみにフェデラーに関しては以下の記事で詳しく深掘りしています。
▼合わせて読みたい
- 【天衣無縫】フェデラーの全盛期はいつ?なぜ強いのか、現在との違いを比べてみた
- 【考察】フェデラーが強い理由はサーブ。特徴やフォームなどを分析してみる
- 【教科書】フェデラーのフォアハンドを画像付きで解説。グリップや特徴は?
- 【分析】フェデラーのスライスは少し特殊。打ち方やコツを解説してみる
2022年9月:ついに引退
追記ですが、2022年9月についにフェデラーが引退を発表しました。
どうやらリハビリをしていたものの、体が追い付かないみたい。
2022年のレーバーカップを最後にツアーを引退するそうです。
▼合わせて読みたい
>>【感謝】ロジャー・フェデラーがついに引退。テニスの戦績や彼の経歴を振り返る【GOAT】
フェデラーの使用ギア
実は僕もフェデラーの使用するPROSTAFF RF97を買ってしまいました。
黒×黒のデザインがシンプルなのに洗練されていて、かつサラサラのコーティングなのでプレーしていて気持ちよいです。
ラケット自体はアシストは少なめ。しかしコントロール性能が高くボトムヘビーでボレーがしやすい、まさしくオールラウンダーなフェデラーの楽器だなという印象。
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ウィルソンのラケットを徹底比較。特徴やオススメも【ヘビーユーザーが教える】
ウェアは今までずっとナイキでしたが2018からユニクロに変更。そしてテニスシューズもスイス発祥のOnになりましたね。
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【新作】フェデラーのテニスシューズがついにOnへ。愛用者が色々教えます
ようやくRFのロゴが返ってきた
今までナイキが所有権を握っていた「RF」のロゴ。
先日フェデラーの元に所有権が移りユニクロからフェデラーのキャップが販売されましたね。
今まではナイキのテニスシューズだけにRFのロゴは入っていましたけど、これからはシューズだけでなくウェアにも入るのではないでしょうか。
ナダルの基本情報と特徴
続いてはクレーキングことラファエルナダルの紹介。
体力と言うかフィジカルでは世界No1なのではないでしょうか。しかしあんなにムキムキなのに実はフェデラーと身長体重が同じ。(恐らくついている筋肉が違うのでしょう)
試合では重いスピンボールを多用し、相手をじわじわいたぶる。そして相手が焦ったり甘くなったところで容赦なく決めるイヤーなテニスをするスタミナおじさんです。
ですが元々ナダルのフォアハンドはセミウエスタンくらいで、フラット系の球も全然打てちゃいます。プラクティスだとウインドミルをあまり使わず真っすぐ振っていますね。
↑ナダルの練習動画。芝という事もあって球が速すぎます
また彼は他のテニスプレーヤーから戦略家と呼ばれ、試合を見ていると分かるのですがスライスや中ロブなど、場面において最善の選択肢を選んできます。
彼の「どこにどれだけ強打しても打ってもボールを返してくる」という強みと球足が遅くなるクレーサーフェスでの相性は抜群。 なんとグランドスラムタイトル中13回(2021年1月時点)が全仏。もう歴史上こんなにクレーサーフェスで活躍する人は出てこないのでは汗 フェデラーに負けず劣らずの化け物です。
現在は昔に比べ衰えているもののナダルの走力はトンデモないです。
ホントにどれだけ良い球打っても返してきますからね、、、、。
ナダルの使用ギア
ラケットはナダルらしいスピンのかかるバボラの「ピュアアエロ」。その中でもナダルのシグネチャーモデル「ピュアアエロラファ」を使用しています。
現在も学生や一般プレーヤーから人気で、パワーが出ると使用している人も多いですね。
画像にもある通りナダルはナイキ契約をしており雄牛のロゴを持っています。
この写真は僕のナダルのテニスウェアを撮ったもので、本当に彼のロゴもカッコいい。
ナイキのテニスアイテムはどれもデザイン性が抜きんでていて一番好きなメーカーです。
▼ラファエルナダルも着用▼
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- 【保存版】Babolat(バボラ)のテニスラケットを比較。特徴や選び方も解説します
- 【解説】ラファエルナダルのフォアハンドグリップ、実際そんな厚くない
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【【【 】】】フェデラーとナダルは結局どっちが強いのか問題
それでは本題。結局どちらが強いのでしょうか。
結論から申し上げますとナダルの方がフェデラーよりも強いと思っています。というのも過去の戦績を見れば明らかで
フェデラー 16勝:ナダル 24勝
この数字を見てもな中々フェデラーの方が強いとは言い難いでしょう。
ナダルのバックハンド地獄
ナダルの戦略で有名なのが「バックハンド地獄」。
ひたすら重いスピンのかかったフォアハンドでバック側を狙われ、浅くなったりコートの外に追い出したところでオープンコートに展開。
フェデラーの得意なフォアハンドが封じられ、自分の得意なラリー戦に持ち込むことができます。
フェデラーからしたら無理やりフォアハンドに回り込まなければいけないし、強打してもナダルの走力とスタミナが化け物レベルなので普通にボールが返ってきます。
フェデラーはリスクのある球を打たなければいけませんが、ナダルのストロークはスピンがかかっているためミスしない。こんなプレーヤーが一般の大会に居たら本気で嫌だ。
2017年の伝説の試合から状況が変わり始める
2014年までは圧倒的にナダルの方が戦績も良く、ナダル戦でのフェデラーのプレー(特にバックハンド)を見てもナダルの展開に持ち込まれている場面が多くありました。
しかしそんな状況が一変します。そう、あの伝説の2017年の全豪オープン決勝です。
これは生で見ていましたけど感動しました。
この試合から
- 2017インディアンウェルズ→勝者フェデラー
- 2017マイアミ→フェデラー
- 2017上海マスターズ→フェデラー
- 2019ローランギャロス→ナダル
- 2019ウィンブルドン→フェデラー
このようにフェデラーが高戦績を残しています。まぁクレーサーフェスはしょうがない。
ここでフェデラーがナダルに勝てるようになった理由を考えてみました。
サーブからのショートポイントの量産
まず初めにフェデラーは歳の影響もあり、若手のようにラリーをしていると体力が持たずケガをする恐れがあると考えているのでしょう。
それ故自らのサービスゲームは
- サーブ&ボレー
- 隙あらば前に出る
- 3球目でのストレート展開
これらショートポイントで体力を温存するようにしました。
特に2017年の全豪オープンではナダル戦より前に錦織・ワウリンカとフルセットプレーしています。 またナダルに対してラリー戦で勝とうとすれば分が悪いため、フェデラーとしては早めにポイントを終わらせたいと思ったはず。 試合のハイライトを見ていても以前に比べ5級以内で終わるショートポイントが増えました。
ポジションを上げて速い展開に持ち込む
フェデラーは2014年以前に比べ、特にハードコートでのポジションをより前にしました。
この写真はレシーブ時の写真。彼はナダル戦だけでなく2017年以降「コートの内側での」レシーブ率が高くなりましたね。
ナダル側としてはじっくりラリーをしつつ、バック側にボールを集めて主導権を握りたいところ。
テンポが上がれば時間を奪われるため自分の得意な展開に持ち込めません。
しかしもちろんフェデラー側にもデメリットがあり、テンポを上げる=自分の時間も奪われるという事です。
それにライジングでタイミングを合わせたり、常にフラット気味でボールを打つのは相当の技術が要ります。(この試合でも流れが悪い時はフェデラーもミスをしていますね)
フェデラーの技術を持ってこそできる戦略です。
「ネオバックハンド」で攻撃の起点を作れるように
そして最大の要因がまさにコレ。
フェデラーは2017年にバックハンドを大きく進化させ「ネオバックハンド」を習得しました。
具体的には
- 単純に片手バックハンドの火力が挙がった
- 皆が苦手とするバックハンドの高い打点でも打ち込めるように
こんな所が変化した点でしょう。
ナダルは元々フェデラーのバックに打っておけば攻められず、自分の展開に持ち込めると思っていました。
しかしバックハンドの威力が増して攻撃の起点を作れるようになってしまい本末転倒。
「彼は第2セットで悪いプレーをした。何度か連続でミスをしていたと思う。僕の戦術はバックハンドを攻撃するものではなかった。何年も前はそうしていたけれど、もうやらない。」出典:テニス365
実際のナダルのコメントです。
実際にこれらの変化からその後のインディアンウェルズ、マイアミ、上海マスターズでナダルをストレートで倒しています。
フェデラーとナダルは歴史上でも最高の選手
こんな感じで今回はフェデラーとナダルを比較しつつ、どちらが強いか分析してきました。
10年以上にわたってトップで戦い続け、お互いを友として・ライバルとして尊敬しあっている彼らのプレーを見ることができるだけで十分幸せです。
次に彼らが対戦するのを見た時はお互いの戦略なんかに注目しながらWOWOWで観戦すると勉強になるかも。
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