
このような悩みを解決します。
思い込みが激しい人も知るだけで客観的に 知るだけで客観的になれるバイアスの種類 心理学を学んで客観的になろう
「思い込みが激しくて、客観的になれない、、、」
恐らくこの記事を見ている人はこのような悩みを抱えているかと思います。
ですが安心してください。
この記事を読めば間違いなくあなたも客観的になることができます。
元々僕も感情的な人間で、中2の時に完璧主義をこじらせた経験があります。 客観的に判断することが大の苦手で計画性もありませんでしたが、高2の事から心理学に興味を持ち学んでから客観的になることができました。 そんな僕が知るだけで客観的になれるバイアス(偏見)をお伝えします。
今回紹介するバイアスは意外に皆さんの日常にありふれている内容ばかり。
知るだけで格段にあなたの客観性も上げられるでしょう。
▼合わせて読みたい
スポンサードサーチ
【【【 】】】Contents
思い込みが激しい人も客観的になれる
結論から申し上げますと、思い込みは自分のトレーニングで改善できます。
「俺は思い込みが強いから客観的になれないや、、、」
なんて落ち込む必要は全くありません。
認知バイアス自体1972年に行動経済学者のダニエル・カーネマンとエイモス・トベルスキーらが公式化したのですが、それ以降あまり研究が進んでおらず「バイアスは改善できない!!」という主張が多かったんです。
しかし近年になって認知バイアスの研究が進み「トレーニング次第で人間の意思決定とか客観性は鍛えられるのでは?」 なんて意見が増えてきました。
例えば2019年にはヨーロッパのトップビジネススクールの1つである、HECパリの290人の大学院ビジネス学生を対象に「確証バイアスを取り除けるのか」という目的で研究を行いました。(1)
すると介入を行ったグループでは偏った意思決定が3分の1に減少したんです。
このように現代ではトレーニング次第で思い込みは改善することができると言えるでしょう。

思い込み自体悪い事ではない
ここで一つ前提として伝えたいのは思い込み自体悪ではないという事です。
というのも人間は「思い込み」のおかげで日々判断の負荷を軽減でき、スピーディーに判断しているから。
- 直感に従って服を選ぶ
- 初対面で相手の印象を判断する
- 過去の経験則に従って意思決定を行う
よく直感とかインスピレーションなんて言いますが、人間は思い込み無し完全に客観的に判断しようとすれば莫大なエネルギーと時間がかかってしまうんです。
毎日僕らは無数の意思決定をしている訳ですが、例えば朝ごはんのメニューを考える時に
「栄養素・味・見た目の全てを満たす合理的なメニューは何だろう、、、」
なんて考えてたら日が暮れます。
しかし思い込みが過剰に働くと重大な意思決定をする場合に客観的になれないので、これはマズイ。
思い込みは100%悪ではなく、人間にとって重要な役割を担っています。
知るだけで客観的になれるバイアスの種類
それでは本編。バイアスの種類を紹介します。
僕たちが陥ってしまう具体例や対策法も合わせて説明しますので、ご安心ください。
この記事で紹介するバイアスを知っておけば、間違いなくあなたの客観性は上がるでしょう。
計画錯誤
計画錯誤とは・・・計画が実際より段取り良く進むだろうと楽観視するバイアス
まず1つ目は計画錯誤。
行動経済学者でありノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンが「計画錯誤」と名付け、同時に彼もこのバイアスに陥ってしまった経験があります。
彼がイスラエルの大学で教鞭をとっていた時に教科書を執筆することになりました。
始めの方は順調。そこで彼はチームメンバーに「後何年で完成するか?」と問いかけをします。
2年程という答えが平均で最短でも1年。まぁ初めが順調であればこその意見なのかもしれません。
しかし最終的に完成したのは何と8年後だったのです。
このようにどんな優秀な人や研究者であっても計画錯誤に陥る可能性があるわけです。
計画錯誤を防ぐには
実は人間には「物事はうまくいくだろう」という楽観バイアスとかもあり、あまり正確な未来を予測する能力が備わっていません。
そこで何か仕事や課題を終わらせる計画を立てる際、最低でも自分が予測する2倍の時間は見積もりましょう。
自分もブログを書く際に「大体これくらいかかるかなぁ、、、」と直感で時間を書き、そこから×2倍して計画を立てるようにしています。
どれだけ計画をしても予想外の事が起こってしまうのが事の常。それに対応できるくらいのバッファ(余白)を開けておくことをオススメします。
ハロー効果
ハロー効果とは・・・権威やルックスなどある対象を評価する時に、それが持つ顕著な特徴に引きずられて他の評価が歪められるバイアス
一つ質問なんですけど、皆さんこの男性を見てどう思いました?
- 「仕事できそう、、、」
- 「ハンサム!」
- 「体鍛えてる」
色々思ったことはあるでしょう。
ですが比較的ポジティブな印象が思い浮かんだ方も多いと思います。
このようにハロー効果とは「顔が良い、権威がある」など一つの特徴だけでその他の事も判断してしまうバイアス。
ハローというのは後光という意味を表しています。
ざっくり言ってしまえば、この世は美男美女や権力がある人ほど良い印象に思われるぞってことです。当然ちゃ当然。
最低3つは基準を作ろう
実際研究では顔が良い人ほど性格や成績も良いことが判明済みですが、性格が悪かったり能力がない可能性があります。
1つの特徴だけでその人全体を決めつけるのは危険。
- 周りへの発言内容
- 言葉遣い
- 喫煙をしているのか、、、、
などなど自分で最低でも3つ判断基準を作りましょう。
逆ハロー効果にも要注意
そしてハロー効果が悪く働く「逆ハロー効果」 と呼ばれる効果も。
これは良く芸能人とか俳優・女優が不祥事を起こしたときに良く起こりますね。
普通僕たちは顔が良かったり、権力があると能力が高い・優しそうなど好印象を覚えますよね。 しかしハロー効果が働いている状態で相手が問題を起こしたり「自分の印象と真逆の事をすると」僕達は期待を一気に裏切られます。それが例えほんのちょっとだとしても、です。 よく週刊誌の報道を真に受けて叩く人のセリフですね。
よく考えてみると不倫やら失敗は僕たちでも全然ある事じゃないですか。(不倫はいかんけど)
なのに途端に容姿が良い芸能人や権威のある人が失敗すると、もう批判の嵐。
ハロー効果が以上に働きすぎるとその反動もでかいので、先ほど紹介した「基準を増やす」という対策をしてもらえればなと思います。
確証バイアス
確証バイアスとは・・・自分にとって都合の良いデータや情報しか集めないバイアス
結構やばいバイアスでございまして、人間は「自然と自分にとって都合の良い情報や事例しか注目しなくなる」というバイアス。
恐ろしいのが意識せずとも自然にかかっている点なんです。
例えばあなたと中の良く、自分に親切にしてくれる友人Aさんがいたとしましょう。
別の友人から「Aって親切?」と聞かれます。するとあなたの脳内ではAさんに親切にしてもらった事例のみが思い出され「親切だよ!」と答えるでしょう。
しかし「Aって意地悪、、、?」なんて聞かれても、Aさんを親切だと思っているあなたは実際に意地悪な事を数回していたとしても、同じように親切にしてもらった経験のみが思い出されます。
その結果「意地悪じゃないよ!」と答えるでしょう。
反証例も見るべし
科学者や哲学者が「仮説は反証によって検証せよ」 と言うように、本来は自分が思う予想と反証的な事例を吟味して結論を出すべきですよね。
確証バイアスは自然と自分が陥っている可能性があるから恐ろしい。
しかし確証バイアスを正しく知り逆の意見も取り入れることができれば、かなり人間関係のトラブルは減るでしょう。
後知恵バイアス
後知恵バイアスとは・・・あたかも自分はその出来事を知っていたかのように思ってしまうバイアス
「ほら言っただろ!?」「私の言った通りじゃん!」良く聞きますよね。
このように後知恵バイアスとは自分があたかもその出来事を知っていたかのように思えてしまう事。言わば後だしジャンケンです。
後知恵バイアスが起こる原因として
- とある強烈な過去の経験によって因果関係がゆがめられる想起バイアス(白血病で死亡した子供を持つ母は健康な子供を持つ母親よりも、その子供が胎内で曝露したエックス線診断の内容をよく記憶している)
- そもそも結果が起こる以前の事を覚えておらず、因果関係を再構築してしまう再構築バイアス(禁止されているが無実の人に自白を強要させてしまうこと)
これら2つが挙げられるとN = 366人の若者、N = 368人の高齢者を対象にしたメタ分析で判明。
しかもこの研究では若者よりも高齢者にその傾向が強くなっていくのだとか。
よく老g….おじいちゃんおばあちゃんが自分の過去の経験に固執して「ほら言ったろう!」と言うのも頷けますね。
なるべくしてなったのではなく、別の可能性も十分あったと考える
とは言いつつ、自分の予想が当たったとなると結構嬉しいですよね。
「俺の予想当たったぞ!!」
と周りに自慢したくなる気持ちも十分わかります。
しかしその結果は自分が思う以上に複数の要因が絡み合って生まれたもの。当然他の結果になる可能性も十分あります。
なので、他の結果になる可能性も十分にあったんだと一度考え治してみましょう。
自己奉仕バイアス
自己奉仕バイアス・・・自分の方が相手よりも仕事をしている、或いは相手の方が悪いと思い込むバイアス
「いつも仕事ばっかりで少しは家事とか育児してよ!」
「俺は働いてやっているんだから少しくらい良いじゃないか!」
専業主婦とサラリーマンの夫の喧嘩のワンシーン。これも想像できますね。
このように我々は「他人よりも自分の方が多く貢献している」と思い込んでしまう自己奉仕バイアスがあります。
とある研究(1)によれば損害額が約10万ドルの自動車事故を想定し、被験者を原告と被告に分断。
そこで損害賠償額を被験者と被告にそれぞれ見積もらせました。
すると原告側の損害賠償額の予測は被告側よりも平均で14,500ドル高く、原告側の平均の請求額は被告の予測より17,700ドル高かったという結果に。
いわゆる原因帰属問題と呼ばれ、通常「成功した時は自分のおかげ、失敗した時は外部に環境のせい」という原因帰属論が一般的でした。
しかし1997年に行われた東京大学の研究でもあるように「日本人にはどちらかと言えば自己奉仕よりも自己卑下の傾向があるのでは?」 なんて言われてたり。
日本人は外国人に比べて自己奉仕バイアスの度合いは低い傾向にありそうではありますが、夫婦や人間関係のトラブルを避けるのに必須な知識です。
自分が思う以上に相手も仕事をしていると考える
基本的に人間は「自分のすることには意義がある」と思込んでいる生き物。先ほど紹介した「自分がした仕事のみ注目する」という確証バイアスも絡んでいますね。
「対して仕事もしてないくせに!」とか「仕事ばっかで家事は全くやらないのね!」なんて言うと「俺だってやっているのに」と反感を買ってしまいます。
なので自分が思う以上に相手も仕事をしている(実際に仕事ができていなくても)と考える事が重要。
一度自分がやった事だけでなく、相手がやってくれたことにも目を向けてみましょう。
内集団バイアス
内集団バイアスとは・・・同じ集団に所属する人に対していい評価をしたり、逆に所属しない集団に対しては悪い評価をしがちなバイアス
- 「うちの部活のメンバーは最高だ」
- 「うちのチームが一番面白いよ」
- 「うちのサークルキャラ濃いから」
チーム戦になると良くこのようなセリフを聞きます。
恐らく内集団バイアスが原因で戦争や部外者イジメ、ホロコーストなども起こってしまったのでしょう。
間違いなくバイアスの中で一番知っておいて損のない知識です。
特に田舎でも「村八分」だったり「部外者イジメ」など、自分たちの集団が正義でそれ以外は悪であるという風潮が。 サッカーでもサポーター同士の争いや喧嘩も多いですよね。 特にこれが宗教やアイデンティティなど、各々の信念といった重要な視点に関わると戦争や紛争にまで発展してしまいます。
特に日本では小学校から「みんな一緒が良い」という教育で育っているので内集団的意識が強いと思います。
自分はどちらかと言えば1人で行動することも多いので「くっだらねぇ」と思いますが、あまり自分の意見をもたず特定の集団に染まるのは危険だと言えるでしょう。
1つの集団だけに染まりすぎる危険
会社・いつメン・サークルのメンバー、、、恐らく貴方にも所属する団体が1つや2つあるでしょう。
しかしあまりにも内集団バイアスが強く、特定の集団ばかりに意識をすると過剰に自らのグループを持ち上げ、逆にその他の人に対して悪い評価をする恐れも。
もちろん人間は社会的動物なので、完全に1人なんてことはあり得ません。
1つの集団だけに染まるより、ある程度色んなグループの意見や考えも聞いておくと柔軟に思考ができますよ。

スポンサードサーチ
【【【 】】】思い込みが激しい人も今から客観的になれる

今回は我々が陥りがちなバイアスを紹介してきました。
記事を書いていて僕も「そういえばこんな風に考えちゃってたなぁ」と反省。
ただこの知識は本当に知るだけで充分あなたの客観性を高めてくれます。
特に心理学や脳科学の本を読んでおくと、いざ自分がその場に出くわした際
「あ、これってあの本に書いてあった○○の事だ!」
と冷静に対処できます。
僕も数年前までは今以上に思い込みが激しく感情的でしたし(笑)
貴方も今から客観的になれますよ。
▼合わせて読みたい