こういった悩みを解決します。
「失敗して改善しないといけないのに、ついつい先延ばししてしまう、、、」
「課題やタスクを後回しにして結局最後に切羽詰まってしまう、、、」
恐らくこの記事を見ている人はこのように先延ばしで悩んでいるかと。
ですが安心してください。
先延ばしの原因から改善策まで、この記事で解決します。
僕は元々先延ばし癖があり色々後回しにしてしまう性格でした。 しかし高2の頃から心理学を学び始め、そこで得た知識を活かし先延ばし癖を改善。 また当ブログでは他にも心理学に関する知識を発信しており、今回は皆さんが先延ばしを対先できるような内容をお届けします。
何せ自分の先延ばし癖が治ったのも「なぜ人は先延ばしをしてしまうか」という心理学的・脳科学的知識を得たから。
先延ばしには必ず原因が存在します。
自分を責めるのではなく、心理学の知識を得ると心が軽くなりますよ。
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【【【 】】】Contents
先延ばしをやめたい人が知っておくべき原因
結論から申し上げますと、先延ばしの原因の大半は「現状を受け入れられない」という状況にあります。
それは現状を判断できないと「何をすれば良いか」という行動が取れなくなってしまうからです。
少し抽象的なので深掘りしてお話しますね。
実際に先延ばしと言っても様々なパターンがあるかと思います。
- 買い出し
- 学校のレポート
- やらなければいけない仕事
などなど、皆さん一度は経験したことはありますよね。
この時人間の脳内でどのような反応が起こるのか見てみましょう。
このように人間の本能は「とにかくエネルギー使いたくない」と楽を求めるから先延ばししようとするんですね。
しかし本能のまま生きていたら社会なんて成り立ってません。
そこで人間の強みである理性が登場するわけです。
このように理性が働くことで先延ばしを回避できるわけですが、客観的に現状を判断できないと何をやれば良いかすら分からなくなります。
だからこそ「失敗・やるべき課題がある」という現状を受け入れる必要があるんですね。
完璧主義ほど先延ばしする?
実は驚くことに、完璧主義ほど先延ばしすることが研究でも分かっています。
僕もそうなんですが、完璧主義の人って自分が完璧だ(本当は完璧なんてありえないのに)と思いたがるので失敗を受け入れられないんです。
こちらの研究(1)では204人の学生(女性113人、男性91人)を対象に、完全主義や自己効力感が先延ばしとどんな関係があるんだ、というのを調べたもの。 そしたらやはり完璧主義ほど先延ばしする傾向にあったそう。 また2018年に、臨床心理学者であるAlice Boyesさんが How Perfectionists Can Get Out of Their Own Wayという完璧主義に関する研究を出してくれました。 そこでは完璧主義ほど失敗を恐れて決断ができなくなる「決断麻痺」と呼ばれる現象に陥る可能性が高いんだとか。 他にも完璧主義が先延ばしをしやすい理由が発表されていました。
自分も中学生の時に少々完璧主義をこじらせた経験がありまして、この文を書いていて痛いほど刺さります。
完璧主義ほど失敗を受け入れられず、結果先延ばしをしてしまうのは結構問題かも。
先延ばしのデメリット
ここで先延ばしをするデメリットを紹介します。
もちろん本当に忙しくて計画的に先延ばしをすることに関しては大丈夫ですが、今でもやれることを
「今やるの面倒だし、あとでやろーっと!」
このように先延ばしするのは問題かも。
それではどんなデメリットがあるのか見ていきましょう。
ストレスレベルが高くなる
まず初めに、先延ばしをする人ほどストレスレベルが高くなることが分かっています。
いつまでも先延ばしをすることで、脳が「アレやらなきゃな、、、、」と継続的に意識してエネルギーを使ってしまう事が原因です。
2009年に長崎国際大学が面白い研究を出していました。 この研究は男女を含む大学生315名にストレスコーピングのあり方がどのように関連しているか、特に先延ばし傾向が及ぼす影響について男女別に検討したもの。 すると男女とも先延ばしをする人ほどストレスレベルが高かったそうです(今回は男子の方が強い傾向だった)
恐らくコレは皆さんも一度は経験があると思います。
このように「やらなきゃ」という焦りの感覚が常に頭の中に残っちゃうんです。
また現代人は昔に比べて情報を得るスピードが上がり、SNSの影響もあって昔よりもストレスを感じやすいとも言われています。
先延ばしをしまくると段々とストレスがたまるのは結構しんどい所ですね、、、
思考力・決断力が低くなる
これは先ほど紹介した「決断麻痺」という状態。
先延ばしをすれば「これをいつやるのか」という事に頭がとらわれてしまい、その他の意思決定にも悪い影響が及ぶんですね。
先週出されたレポート 先延ばしした部屋の掃除 買わなければいけないもの
などなど、先延ばしの要因は意外と身近にあります。
特に完璧主義的思考も入ってくると「常に完璧な準備でやらなきゃ!」と何かしら理由をつけてやらなくなっちゃうんですね。
重要なことを決める時に先延ばしした課題が頭の中にあると、正しい決断ができない可能性が高くなります。
自殺率が高い!?
そして3つ目はかなりヤバい。なんと先延ばしをする人ほど自殺率が高くなるかも?という研究が出ています。
恐らく先延ばしでストレスレベルや抑うつになる傾向が高くなり、他の要因とも絡んで結果的に自殺する人が多いという事でしょう。
2011年に米国ジョージア州で行われてた研究では大学の547人の大学生を対象に、自殺との直接的および間接的経路を調べたもの。
するとやはり両性共に先延ばしと自殺には相関がみられ、特に女性の方が強い傾向にあったのだとか。これは結構問題です。
しかしこの研究では実際に自殺したのか、それとも自殺願望なのか記述されていません。
それに「自殺」といっても様々な要因が考えられますし本当の要因を正確に調べることは難しいかと。
ただ間違いなく先延ばしは自殺に大きく影響していると言えるでしょう。
とりあえず先延ばしはメンタルに悪いのは確実ですね。
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【【【 】】】先延ばしをやめるための改善策
ここまで先延ばしの原因・デメリットを紹介してきました。
こう思う方もいるでしょう。
ですが安心してください。
今から先延ばしを改善する、実用的な方法&マインドセットを3つ紹介します。
どれも簡単に取り組めるので、これを機にぜひ実践してみてください。
セルフコンパッションを鍛える
1つ目はセルフコンパッション。
セルフコンパッションを鍛えることが先延ばしを防ぐ上で重要になってきます。
「セルフ・コンパッション」(self-compassion)とは、自分に向ける「思いやり」「優しさ」「慈しみ」のことであり、自身の「強み」(長所)・「弱み」(短所)を認め、どんな状況下でも「あるがままの自分」を肯定的に受け入れられる心理状態のことである。
引用:https://www.earthship-c.com/motivation/self-compassion/
要するに自分の弱みや失敗を責めるのではなく「そんなこともあるさ!」と受け入れる能力の事。
一見これだけ聞くともっと先延ばしするんじゃないか、と思う方もいるかもしれません。
しかしセルフコンパッション能力が高い人ほどストレスが低く、自殺・自傷をしにくいと2019年にグラスゴー大学が系統的レビューで発表しています。
個々ではセルフコンパッションを高める方法を2つ紹介しますね。
セルフディスタンシング
まずはセルフディスタンシングから。
これは自分と同じ悩みや課題を持った他者を想像して、その人にどんな言葉をかけるか? という考え。
具体的な手順は
- 自分の今抱えている悩みや課題を書き出す
- 自分の友人が同じことで悩んでいる姿を想像する
- その友達にどんな優しい言葉やアドバイスをかけるか考える
こんな感じ。
セルフディスタンシングのメリットは「客観的な判断ができる」という点。
どうしても自分の事だと焦ったり先延ばししたくなりますが、他人にアドバイスをするイメージをすると冷静に考えることが可能になります。
厳しい言葉は禁物。
「それは結構大変だね。」
とか
「それだったら毎日コツコツやったら○○日で終わるんじゃない?」
など励ましや具体的なアドバイスが好ましいです。
コンフォートカード
またセルフディスタンシングと一緒に使えるのがコンフォートカード。
これは 自分が落ち込んだ時や課題を抱えている時の感情と、それに対する優しい言葉を紙に書き出すという方法です。
具体的には
- ストレスフルな時や課題を抱えた際、負の感情や自分を責めてしまった言葉を思い出す
- 1で浮かんだ言葉を暗めの色の紙に書く
- それに対するアドバイスや優しい言葉を明るめの色の紙に書く(ないならスマホのメモ機能でも可)
- 持ち歩いて次に自分が同じ状況に陥った時に見る
- そこに書いてある行動を実際に取る
この5つのステップ。
先ほどのセルフディスタンシングと掛け合わせるとなお良いでしょう。
例えば自分が課題を先延ばししてしまったとします。これを先ほどの手順に当てはめると
- イライラした・自分はなぜいつも先延ばしをするんだ、と考えてしまった
- 思いついたネガティブな感情を茶色やグレーなど暗めの紙に書く
- 「いつも頑張っているから自分を責めすぎる必要はないよ」「次は課題をもらったらとにかく毎日進めたらいいんじゃない?」と明るめの紙に書く
- また課題をもらった時に見る
- カレンダーやスケジュール表に課題の予定をその場で書き込む
このように手順を踏むと良いでしょう。
こんな感じで自己批判や反芻思考はかなり改善できますので、ぜひ実践してみてください。
1%の改善を目指してみる
みなさんはこんな経験ないですか?
「めんどくさいと思ってずーっと先延ばししてたけど、いざやってみたら意外と進んだ!」
次の方法は「1%の改善を目指す」という考え方。
実は先延ばしをする人ほど一気に改善しようと高望みすぎて結果的に行動しないんです。
実は人間のモチベーションって行動し始めてから次第に増えてくることが分かっています。 これはドーパミンというやる気に関するホルモンの影響で、脳の側坐核という部分から分泌されますが、実は側坐核は行動している際に活発になるんですね。 実際に手を動かすことでドーパミンが分泌され、意外に進むという仕組み。 だから実際に1%だけ改善しよう!と軽い目標を持って行動すれば意外に進む可能性が高いわけです。
特に完璧主義の人や先延ばしをする人は一気に改善しようと考えるので「隙間時間で1%くらい進めばいいや」くらいでとにかく行動すると吉。
実際やってしまえば1%以上進む場合がほとんどです。
とにかく1%変えるぞ、くらいハードルを下げて行動しまくりましょう。
人の心理を客観的に知る
3つ目が人の心理を客観的に知る事。
ぶっちゃけ、これが一番本質的に自分を変える事ができて他の事にも役立ちます。
いざ自分がその状況に陥ると冷静に判断できない事が多く、かつ自分は悪い意味で完璧主義をこじらせてしまったので行動ができませんでした。 だからこそ自分は高2の頃から心理学を勉強し、先延ばしやモチベーションに関する知識を増やしたんです。 今回紹介した方法も読書や動画から自分が勉強して手に入れたもの。問題が起きたときに 「あ、これって正にこの前読んだ○○って言う効果じゃん」 「今ちょうどネガティブバイアスにとらわれているな」 など照らし合わせて対処することができるんです。
なお心理学は先延ばしだけではなく、交渉やメンタルケアなど人が関わる全ての場面で応用可能。
心理学の知識こそ、自分の先延ばしを防いでくれる大きな武器になるでしょう。
まずは先延ばしをする人間の心理を知ろう
先延ばしに関する本はこちらの「ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか」という本がオススメ。
この本は先延ばしとモチベーション研究の第一人者であり、カナダ・カルガリー大学ビジネススクール教授のピアーズ・スティール(Piers Steel)の著書。
根性論ではなく「科学的に」先延ばしの原因や知識を得ることができます。
またこちらの記事ではモチベーションや集中力など、心理学を勉強する僕がオススメ本をまとめています。
今ならAudibleやKindle Unlimitedの無料体験だけでかなり心理学の本も読み漁れますので、先延ばしを改善したい方はこちらもぜひ。
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