こんな疑問を解決します。
「マルチタスクって心理学的にどうなの、、、?」
最近色々な本や動画で取り上げられるようになってきた「マルチタスク(ながら作業)」。
今回はそのマルチタスクについて、脳に与える影響を心理学的に解説したいと思います。
このブログを運営しているたつしは高2の頃から心理学や健康・行動経済学に興味を持ち、そこから読書や動画を見始めて勉強を開始。 ノートを取ったりこのブログを通してそこで得た知識を発信しております。 そんな僕が今回はマルチタスクについてまとめますので、ぜひ参考にしてください。
現代はSNSの通知やら音楽やらマルチタスクをしてしまう要因がたくさん。
そんな中この記事が皆さんの日常生活で役立てば幸いです。
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【【【 】】】Contents
マルチタスクはやっぱり脳にも良くない
結論からお話しますと、やっぱりマルチタスクは脳にも良くないみたい。
「取引先と電話をして、資料をまとめて、営業して、、、、」
一見仕事ができる人のように思えますが、心理学の世界では残念ながらもうマルチタスクは否定されつつあります(昔は効率的だと言われていた)。
そこでマルチタスクをすることで起こる弊害を3つ紹介しますね。
生産性が落ちる 誘惑に負けやすくなる 焦りや不安が生まれる
生産性が落ちる
まず一つ目はなんといっても生産性が落ちてしまう事。
マルチタスクをしながら作業をした場合、生産性はなんと40%も落ちてしまうだけでなくミスをする可能性が50%も増えてしまう事が分かっています。
というのも人間はそもそも1つの事に集中できる時間はたったの15分。一度作業が中断すると再び集中するのに25分かかると言われています。 特に現代ではLINEの通知であったり、YouTubeをつい見てしまったり、と昔に比べ集中力も落ちているらしい。 またアメリカの有名な求人企業が行った調査によれば、3分の2のビジネスマンが1日に平均1時間はSNSのチェックやAmazonの検索など、仕事と関係ない作業をしていたことも判明しました。
その他の様々な研究でも、マルチタスクをしてもらったグループは成績が悪かったり作業効率がそうでないグループよりも悪いと結論が出ています。
もしかしたら日本の生産性が悪いのも途中で上司が声をかけたり、SNSを見てしまうなどといったマルチタスクが大きく影響しているのかもしれません。
音楽を聴きながらの勉強はどうなのか
僕も昔は音楽を聴きながら勉強していた時期がありましたが、これも残念ながらアウト。
音楽を聴きながらだと勉強の成績や効率も落ちることが分かっています。
例えば2007年の論文では この4つのグループに分かれてテストを受けてもらったと事、何と無音以外すべてのグループにおいて成績が悪化したそう。
よくYouTubeにも「集中する3時間自然音」みたいなのがありますが、残念ながら効果はなさげです。(恐らくリラクゼーション効果はある)
また2010年のメタ分析によればBGMは文章理解を妨げ、記憶の定着にも悪い影響を与えると結論付けられています。
「音楽聴きながらやると効率上がるもん!!」
という学生がよくいますし、僕もかつてはそうでした。現在塾でバイトをしているんですけど音楽を聴きながら勉強している子もたくさんいます。
ですがこの錯覚は「音楽によるモチベーションの増加」によるものでしょう。
音楽はモチベーションをあげる効果は認められてはいるものの、それで「勉強も進んでいる!」と脳が錯覚しちゃうんですね。
勉強においても音楽はやめておいた方が脳に負担もかからず、高い生産性を維持することができます。
誘惑に負けやすくなる
貴方は今仕事から帰宅している途中。
「はあ~今日も疲れたなぁ。新しい案件どうしよ。企画書を一から考えなおさないといけない。めんどくさいなぁ、、、、。」
すると帰り道に美味しそうなチョコレートケーキが売っています。
「チョコレートケーキじゃん!あ。でも今ダイエット中だった。いや、でも俺は今日頑張ったしこれから難しい案件をやらなきゃいけない。自分へのご褒美として、今日だけはいっか、、、、!」
そうしてすぐさまチョコレートケーキを1つかごに入れ、家に持って帰るのでした。
恐らく誰もがこれに近いストーリーを経験したことがあるでしょう。
「コンビニでアイスを買おうか、それとも我慢してベリーを買おうか、、、」←こんな感じで僕も部活帰りに日々奮闘しております。
実はマルチタスクをすることによって誘惑に負けやすくなることも分かっているんですね。
というのもマルチタスクをすることで前頭前野(意思決定や集中力を司る部位)に負担がかかり、自己コントロール能力が低下することが原因になります。
ある実験では被験者を2つのグループに分け を覚えてもらい、とある部屋に待機して時間が経ったら検査官にその数字を伝えるようお願いしました。 ですが部屋にはフルーツとケーキがおいてあり、本当の実験は「そのどちらを取って食べるのか」が観察されたのです。 案の定2桁のグループの大半は健康に良さそうなフルーツを選びましたが、7桁のグループはなんと2桁のグループよりも50%以上もケーキを選ぶ確率が高まりました。
よくテレビやスマホを見ながら食事をすると無駄食いが増える、と言われるのはこれが原因かもしれません。
今回の実験では2桁の数字よりも「2847475、、、、」と頭で繰り返しながら「フルーツの方が健康にいいけど、ケーキ美味しそう、、、、!」と脳が疲弊してしまったのでしょう。
焦りや不安が生まれる
「○○からLINEが返ってこない、、、、」
「まだ未読になってる、、、何か悪い事したのかな?」
皆さんもこのように、何か不安とか焦りを感じた経験があるでしょう。
3つ目に紹介するのは「焦りや不安が生まれる」事です。
理由はマルチタスクによって「偏桃体」と呼ばれる不安や感情をコントロールする部位が活性化。 本来偏桃体は などなど自らの生命を守るために必須の役割を担っており、すぐ逃げられるよう体を興奮状態にさせます。 しかし現代では当然急に敵が出てくる事はなくなり、SNSの通知やマルチタスクによる刺激の多さによって活性化されます。 その結果僕たちの脳は「やばい!時間がない!どうしよう!」といった感じで焦りや不安の感情を生み出し、効率を下げたりネガティブな感情を持ったり。 本来必要な反応が技術進歩により裏目に出てしまっています。
「やることが多すぎる!!」と思っているなら、マルチタスクをしているのかも。
同時に進行するのではなく物事に順位を決めて取り組むシングルタスクを目指しましょう。
マルチタスクが上手く働く場合
ですがマルチタスクが上手くハマる場合も存在します。
マルチタスクが問題を起こすのは「一度に同じ能力を使う場合」。
それならば「全く別の能力を使えば何の問題も起きない」という事になります。
- ウォーキングしながら本を読む
- 皿洗いをしながら音楽を流す
などなど違う能力を使えば問題は無し。
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【【【 】】】マルチタスクよりもシングルタスクを目指そう
やっぱり大体の場面でマルチタスクは良くないですね。
やはり「今作業していることだけに注意を向けるシングルタスク」の方が良いでしょう。
マルチタスクは脳に負担がかかる ただしマルチタスクにもうまくいく場合が シングルタスクを目指そう
人によって多少なりともマルチタスクの得意不得意(男性よりも女性の方が割と得意と言われている)はありますが、脳に負担がかかるのは間違いなし。
皆さんもぜひ参考にしてください。
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