こんな疑問を解決します。
アドラー心理学の目的論とは 目的論ではトラウマや過去を否定する? アドラー心理学の目的論を正しく使うには 目的論を深く学びたい方へ
今回のテーマはアドラー心理学の「目的論」。
この目的論は少し難しいというか、概念が抽象的ですが安心してください。
この記事であなたが分かるよう、具体的に解説します。
- 高2から心理学に興味を持ち、アドラー心理学も学ぶ
- そこから現在に至るまでアドラー心理学の知識を日々実践
- 当ブログ「たつじんblog」でも心理学に関する知見や情報を発信中
僕も高2の頃に初めて嫌われる勇気で目的論の考えを知り、とても衝撃を受けました。
この目的論を使いこなせば、行動力が飛躍的に上がって行動しまくれるのでオススメです。
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【【【 】】】Contents
アドラー心理学の目的論とは
まずは「目的論」について説明します。
目的論・・・とある目的のために現在の行動を決定すると考えること。
恐らくこのように疑問を感じた方も多いでしょう。
アドラー心理学の目的論は抽象的すぎるので、ここでは理解できるよう具体例を用いて説明します。
トラウマで引きこもってしまう人の例
過去にいじめられたトラウマがあって、中々人と話すことができず家に引きこもっている。両親からは心配されて、外に踏み出すことができない、、、、
このように「過去のトラウマで人と話すことができず、引きこもってしまう人」がいたとします。
通常であれば
- 過去にいじめられた原因→話すことができず外に踏み出せない
このような関係になるでしょう。
我々にとってお馴染みの「○○だから、△△だ」というフロイトの原因論です。
しかしアドラーの目的論を使えば、こうなります。
- 人と話したくない、あるいは外に出たくないという目的→過去のトラウマを利用しているに過ぎない
アドラーの目的論では一般的な原因論とは真逆の「○○という目的のため、現状の△△という行動を取っている」という考えになるんです。
アドラー心理学ではトラウマを明確に否定している
これだけ聞くと「なんてひどいことをアドラーは言うんだ!!」と怒りを感じる方もいるかもしれません。
もちろん、この例の人が感じる不安や悩みは本物。
しかしアドラー心理学では明確にトラウマを否定しているんです。
アドラー心理学は前に進むための、また使用する心理学であると言われています。 この例で考えるともし引きこもりが治り、人と話せるようになれば恐らく親や周りの心配や関心はもらえなくなるでしょう。 逆に「過去のトラウマ」を利用すれば、周りは自分を心配してくれるし関心も寄せてくれる。 だからこそこの人は「傷つきたくない!周りから心配されていたい!」という願望から「あえてトラウマを利用して、引きこもりでいる事を選択している」という考えになるわけです。 しかし過去のトラウマを利用し続け、過去の原因のせいにする原因論ではいつまでも前に進めません。 だからこそアドラーは「目的論」という、人が前に進むため原因論のアンチテーゼ的な理論を考えたのです。
いかなる経験も、それ自体では成功の原因でも失敗の原因でもない。
われわれは自分の経験によるショックーいわゆるトラウマーに苦しむのではなく、経験の中から目的にかなうものを見つけ出す。
自分の経験によって決定されるのではなく、経験に与える意味によって自らを決定するのである。
アドラー心理学において過去なんて存在しない?
アドラー心理学の目的論を説明するにあたって、実は過去はあまり重要視されません。
というのも「過去は今の自分が自由にその意義を決めつけられるから」です。
ただ単純に過去なんて存在しない!って言うと結構批判も浴びそうな考えですが、これも続きがあります。
過去は今の自分によって都合良く変わる
例えば何か失敗したり、あるいは恋人と別れたとしましょう。
その直後には「なんてダメなんだ、、、、」とか「アイツが悪かったんだ!」などネガティブな感情が生まれますよね。
しかし時間がある位程度経つと
- 「あの失敗はあってよかったなぁ」
- 「あの人と付き合えてよかったなぁ」
というように過去の認識がコロコロ変わります。
人間は思い出の美化だったり、自分の都合の悪いことは忘れるという性質があり、過去の出来事は「今ここにいる自分」が自由に改ざんしてしまうんですね。
だからこそアドラーは「単純に過去など存在しない」という考えに至りました。
そして「これからどうするか」という今に重点を置いた目的論を展開していったんです。
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【【【 】】】アドラー心理学の目的論を使うべき所とそうでない所
それでは目的論をどのように使うべきなのか紹介します。
正直、この目的論もアドラー心理学も、前に進むための心理学なだけあって厳しい心理学です。
きちんとアドラーの考えを実践していれば分かりますが、失敗や挫折を受け入れることになりますので結構しんどいんですね。
そこで目的論は「何か自分が頑張りたい所」で使用し、逆に「どうでも良い事や偶然の出来事」に対しては原因論を使うことをオススメします。
何か自分が頑張りたいことには目的論を
アドラー心理学は先ほども言ったように「使用して前に進むための心理学」と呼ばれています。
なので自分が頑張りたいこと・努力している事には目的論を使いましょう。
僕の例ではテニスやブログが当てはまりますね。 自分はずっと硬式テニスをしており、現在大学の部活にも所属しつつブログ活動にも力を入れています。 よくテニスでは試合に負けたり、ブログが更新できない時は など何かしら理由をつけて自分が傷つかないように逃げようとします。(これを防衛機制なんて言ったり) ですが実際にこれらの理由は「自分が傷つきたくない」「ブログを書きたくない」という目的があるからだ!と認識。 そこでまず「今の自分に何ができるか」という事を考えて自分のフォームを撮影したり、とりあえず毎日ブログを触ってみるなど、今できる事から行動しています。
目的論の考えを使うと本当に行動力が爆上がりします。
ですがその分失敗や自己嫌悪にも陥る事が増えるので、そこはストレスマネジメントが重要。
何か挑戦してみたい、あるいは努力したい事がある場合に目的論の考えはとても役に立ちますよ。
どうでも良い事や偶然の出来事は原因論を
目的論のデメリットはストレスフルになりやすい事。
というのも失敗や挫折を周りの環境のせいにせず、一度現状を受け入れて「これからどうするか」を考えるので下手すると自己嫌悪に陥りやすくなります。
そこで「どうでも良い事や偶然の出来事に対しては」通常通りの原因論を使う事がオススメです。
例えば偶然何か電車に不具合があり、仕事に遅れてしまったとしましょう。
もしこの現状を目的論を使って考えたら
「仕事に遅れたいから電車の遅延を利用した」
なんて冷静に考えてバカげてますし、もし「普通遅延を予測してもっと早く来るだろ!」とか言われたら「はっ???」てなりますよね(笑)
このように偶然の出来事や、自分がさほど頑張ろうとも思っていない事に関しては原因論のままで良いと思います。
フロイトの唱えた原因論のデメリットは「前には進めない事」でもありますが、同時に「自分を傷つけず守ることができる」というメリットもあります。
全て目的論を使うとストレスフルな生活になってしまいますので
- 何か頑張りたいことや挑戦したい時→目的論
- どうでも良い事や偶然の出来事→原因論
このように使い分けてみてください。
アドラー心理学の目的論をより深く学びたい方へ
今回はアドラー心理学の目的論を深堀りしてお話しました。
ぶっちゃけ何か頑張りたいことに対して目的論の考え方を頭に入れておけば、格段に行動できるようになります。
またアドラー心理学のベストセラー本である嫌われる勇気では、より深く目的論を学ぶ事が可能。
- 他者の課題を切り捨てよ
- 全ての悩みは対人関係の悩みである
- 人は常に「変わらない」という決心をしている
このように目的論と合わせて知れば、より効果的な内容がたくさん。
嫌われる勇気はちょうど現在、Audibleの体験(無料かつ体験中の解約可能)で1冊貰う事ができます。
こちらからすぐ公式ページに飛べますので、目的論を学んでみてください。
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